・草花用語辞典・


圧毛 あつもう 圧せられたように下(あるいは上)を向く毛
逸出 いっしゅつ 植栽から野外に定着すること。草本では逸出期間は5年という報告がある 
浮葉 うきば ハス・ヒシなどの水生植物の水面に浮かんでいる葉。
羽状複葉 うじょうふくよう 葉の形態の一。主脈の左右に小葉が羽状に並んでいるもの。頂子葉の有無によって,奇数複葉(バラ・サンショウ・ヌルデなど)と偶数複葉(サイカチ・ソラマメなど)の二型がある。一回羽状複葉。羽状葉。
鋭尖頭鈍端 えいせんとうどんたん 葉先が尖っている場合、鋭頭、丸まっている場合は鈍頭、葉先が特に細く伸び出しているものを鋭尖頭という。さらに、その先端が尖っているかどうかで鋭端、鈍端という表現もあり、例えば急鋭尖頭鈍端と言えば、葉先が急に細くなって少し伸びており、その先端は丸くなっていることを表す。また、葉先が丸みを帯びる場合は円頭、凹になっていれば凹頭、凸になっていれば凸頭という。 
液果 えきか 果皮が肉質で,液汁の多い果実の総称。核果・ウリ状果・ミカン状果・ナシ状果・漿果(しようか)がある。多肉果。湿果。乾果に対する語。3層からなる果皮のうち、中果皮または内果皮が多肉質で水分が多く、軟らかい果実。
腋生 えきせい 花や芽などが葉のつけ根(葉腋)から生じること 
円錐花序 えんすいかじょ 総状花序の、花に当たるところに総状花序がつくもの。複総状花序とも呼ばれる。イネ科など。 
円頭 えんとう 葉の先の形が丸みを帯び、裂けたりしていないもの。
翁咲き おきなざき 雄しべの花弁化が八重咲きほど進行していないものをいいます 
開出毛 かいしゅつもう 茎や葉などの面に対して直角に伸びている毛
花冠 かかん 複数の花弁からなる、花弁の集り。 
がく 花冠の外側の部分 
核果 かくか 液果の一種で,中心部に堅い核をもつ果実をいう。ウメ,モモ,サクランボのように,肥厚した中果皮を食用にするものと,クルミ,イチョウ (銀杏) のように中心の種子を食用とするものとがある。石果ともいう。
殻斗 かくと ナラ・クヌギ・シイ・クリなどブナ科植物の、実の一部または全部を覆う椀(わん)状・まり状のもの。ドングリのお椀、クリのいがなどで、総苞(そうほう)の変形したもの。これをもつ果実を殻斗果、ブナ科を殻斗科ともいった。 
萼筒 がくとう 萼片が互いに合着して筒状になるもの。カンアオイ (ウマノスズクサ科)、ナデシコ属 (ナデシコ科)、リンドウ科、サクラソウ科、シソ科などにみられる。萼片が合着してできた筒状部を萼筒とよび、先端の裂片を萼裂片とよぶ。マメ科やアカネ科、セリ科のように特に萼裂片が小さいときにはこれを萼歯という。 
蕚片 がくへん 蕚の個々の部分を蕚片という 
花茎 かけい 地下茎や鱗茎から直接分枝して、葉をつけず、花または花序だけ つける茎。
仮種皮 かしゅひ 種子の表面をおおっている付属物。種衣(しゅい)とも呼ばれる。花の珠柄(しゅへい)または胎座(たいざ)が発達して種子の外側を覆い種皮のようにみえる構造。
花序 かじょ 枝上における花の配列状態のこと。 
  花序の種類 かじょのしゅるい http://ads3d.com/dic/plant/dic/kajyo_.html
花序枝 かじょし 配列状態の花序がつく枝
花床 かしょう 頭花の小花をつけるところを花床という。花托は、1つの花をつけるところであり、花床は、いくつもの小花をつけるところですが、このごろは、どちらも花床という傾向がある。 
花穂 かすい 穂のような形で咲く花のこと。ススキ、エノコログサ、ケイトウなどがこれにあたる。花穂は、植物の花序のあり方である。穂状花序というものもあるが、それよりは範囲が広く、外見が穂のようなものをこの名で呼ぶことが多い。
花托 かたく 花柄の先端で花びら・雄しべ・雌しべ・萼(がく)などがつく部分。→花床(かしょう)とも呼ぶ。
花柱 かちゅう 雌しべの一部で,柱頭と子房との間の円柱状の部分。受精する時,この中を花粉管がのびる
花被片 かひへん 植物の花被を構成する要素の一つ。外花被(萼)と内花被(花弁)を含む。 
花柄 かへい 花柄[かへい]または花梗[かこう]とは、花序(受精後は果実)を支えるための茎である。花柄は通常緑色であるが、色が付いていることもある。また小さな葉が付いている場合もある。花柄は分岐していることもあり、その場合、分岐は小花柄と呼ばれる。花柄がなく茎(幹)に直接付く花を幹生花という。
果柄 かへい 枝と果実を結ぶ柄のことです。
花弁 かべん 花びら 
唐子咲き からこざき 唐子咲きは花芯のおしべ全体あるいは葯(花粉の入った袋)
が小さな花弁に変形したもの。椿に見られる。                                    
かん 稲・竹などの、中空になっている茎。 
管状花 かんじょうか 合弁花冠をもつ花の一形。全花弁がつながり筒形となるもの。キク科の頭状花序などにみられる。 
冠毛 かんもう キク科植物のタンポポ・アザミなどの下位子房の果実上端に生ずる毛状の突起。萼(がく)の変形したもので,果実が熟したあと,乾燥して放射状に開き,種子を散布するのに役立つ。
菊の分類 きくのぶんるい 菊の分類・・①起源・・②花の大きさ・・③花弁の数・・④花弁の形・・⑤花弁の色・・で区分。
 ①・・和ギク、洋ギク、
 ②・・大ギク・・18cm以上、中ギク・・9~18cm、子ギク・・9cm以下、普通見かけるのは大部分子ギクである。
 ③・・一重咲き、八重咲き、
 ④・・オオギク・厚物・・花が立体的な球状、大ギク管物・・無数の細長い花びらが集まる、
   オオギク・一文字・・花の形が平面的、
   オオギク・美濃ギク・・内側の花びらは花芯を覆うように直立し、外側の花びらは寝ている
   オオギク・大掴み咲・・奥州菊とも云う。走り弁は垂れ下がり、中心に向けて強く握り締めた拳のように
           盛り上がるその豪快な花形が特
   チュウギク・江戸ギク・・開花後内側の花びらが花芯を覆い隠す
   チュウギク・肥後ギク・・花びらが細長く、花びら同士の間があいている
   チュウギク・伊勢ギク・・花びらが糸のように細く垂れ下がっている
   ヨウギク・スプレイマム・・一本の茎にたくさんの花が咲く
   ヨウギク・ポットマム・・ 茎が短く鉢植えに適した
   コギク・・一重、八重の分類が多い。
   コギク・スプレーギク・・「スプレー」とは「(花や実をつけた)小枝」という意味があり、キクだけでなく
              バラやカーネーションでも多輪咲きの品種を指します。
          基本的に赤、白、黄の3色しかない小ギクに比べ色目が豊富で華やかな品種が多く、
          ひとつの花弁に2つの色がつく複色や最近ではグリーンの花も登場しています。
          花形もマリのようなポンポン咲きやアネモネ咲き、細長い花弁のスパイダー咲きなど
          花のつき方も小ギクとは若干違います。小ギクは側枝が伸びて頂花とほぼ同じか高い位置で
          花が咲き、上部のボリュームの大きな逆三角形型の姿をしています。それに対して
          スプレーギクは頂花が一番上に咲き、二番花、三番花と段々に下がっていく
          クリスマスツリーのよう。
   コギク・丁子菊・・外周に平弁の舌状花が伸び、中心の筒状花の花弁が大きく発達して盛り上がる。
        アネモネ咲きとも呼ぶ、
   コギク・手鞠菊・・
   コギク・ポンポン菊・・
 ⑤・・赤、桃、橙、茶、黄、緑、青、紫、白、 
気根 きこん 根は向地性をもち,地中で発達するのが一般であるが,地上の茎や幹から空気中に出る根もあり,それらを気根と総称し,種類によりいろいろな機能をもつ。つる性の茎を他に固着させる付着根(キヅタなど),先端が地中に入り体をささえる支柱根(タコノキなど),密生して幹を厚く包む保護根(ヘゴなど),雨露を急速に吸収貯蔵する吸水根(セッコクなど),沼沢地の植物が通気のため根の一部を突出する呼吸根(ラクウショウなど),水面に浮上する浮根(ミズキンバイなど)などがある。 
旗弁 きべん 蝶形花(ちょうけいか)で、上方にある1枚の花びら。旗を立てたような形なのでいう。
毬果 きゅうか 裸子植物のスギ科・ヒノキ科・マツ科などの果実。球形または楕円形に集まった鱗片が生長して,木化または肉質化したもの。俗にいうマツカサなど。 
狭楕円形 きょうだえんけい 葉身は多くの場合、薄く広がって偏平である。葉身の全体の形は、普通は葉柄の側は幅が狭く、次第に幅が広がり、先端に行くと再び狭まって終わる。葉の幅が最も広くなる場所が葉の中央付近の場合、楕円形という。葉の幅が最も広い位置が葉柄の側に近ければ、披針形、丸みがあれば卵形という。逆に葉先近くで幅が広い場合、倒披針形、丸みがあれば倒卵形という。他に針形、心形、腎形、へら形などの表現がされることもある。これらの表現は、葉の長さに対する幅の程度によって変化し、例えば楕円形に対しては幅が広いと広楕円形、幅が狭いと狭楕円形、さらに細く戦場の場合は線形などの表現がある。
鋸歯 きょし 植物の葉の縁にある、ぎざぎざの切れ込み 
金蕊咲き きんしべざき 雄蕊が大きく発達して盛り上がっているもの 
クチクラ層 くちくらそう 一般的に動植物の表面を覆う層で、水分の蒸発を防いだり内部の保護の役割を果たす。植物では葉の表皮組織の上層に存在するろう状の物質。節足動物の体表面、爬虫類の鱗、鳥類や哺乳類の毛の表面もクチクラ層とよばれるが、別の物質である。クチクラは英語でキューティクル、日本語で角皮ともいい、表皮を構成する細胞が、その外側に分泌することで生じる、丈夫な膜である。様々な生物において、体表を保護する役割を果たしている。人を含む哺乳類の毛の表面にも存在する。 
茎頂 けいちょう 茎の先端 
茎葉 けいよう 茎と葉。また,茎や葉。
堅果 けんか かたく乾燥し,熟しても裂開しない果実。果皮は木質で種子から離れやすい。クリ・カシの実の類。多く殻斗(かくと)を伴うので殻斗果ともいう 
広線形 こうせんけい 葉や果実の形で線状より幅が広いものをいう。
黄葉 こうよう 秋になって葉が黄色く変わること
  護頴 ごえい 穎(えい)とは、イネ科の植物の小穂に見られる鱗状の包葉のことである。
互生 ごせい 植物の葉が、茎の一つの節に1枚ずつ方向をたがえてつくこと。ヒマワリなどにみられる。
コロナ ころな 副花冠 
根出葉 こんしゅつよう 植物の葉の形態の一種。根生葉[こんせいよう]、根葉[こんよう]とも言う。地上茎の基部についた葉のことで、地中の根から葉が生じているように見える。植物の中には非常に短い茎を持つ種があり、その葉はまるで根から出ているように見える。植物の根が葉を付けることはないが、外観からこのように呼ばれる。また、地下茎が付けた葉も同様。
根生 こんせい 根際から葉が出ていること。 
蒴果 さくか 果実のうち,乾燥して裂けて種子を放出する裂開果のうちの一形式。果皮が乾燥して,基部から上に向って裂ける。アサガオ,ホウセンカなどはこの例。 蒴果のうち,果皮がふたのように上にはずれるものを蓋果 (がいか) という (例:マツバボタン,スベリヒユ) 。
さや 果実などの部分を納める筒状容器。
散形花序 さんけいかじょ 主軸が極めて短く、ほとんど無くなっているもの。花は同じところから出ているように見える。ヤツデなど。 
散房花序 さんぼうかじょ 主軸が短く、それより長い柄をもった花が間を詰めて生じるもの。サクラなど。 
三出複葉 さんしゅつふくよう 「葉柄」から三つの「小葉」が出るもの。1箇所から3小葉が出る3出掌状複葉(シロツメクサなど)と葉軸が伸びて先端に頂小葉がつく3出羽状複葉(ヌスビトハギなど)に分けられる。ヌスビトハギ、ミツバアケビなど。
散状 さんじょう
散房状 さんぼうじょう 主軸が短く、それより長い柄をもった花が間を詰めて生じるもの。サクラなど。平面的に広がっている状態。
獅子咲き ししざき 八重咲きの一種。花心部は大小の弁花が盛り上がっているもの。この大小不規則な花弁の間に、雄しべが見え隠れ散在している。バラに見られる。
子房 しぼう 被子植物のめしべの下端の膨らんだ部分。一~数枚の心皮がつくる器官の中に胚珠がある。受精後,胚珠は発達して種子になり,子房は果実となる。
集合果 しゅうごうか 花はふつう1個の雌しべをもち、これが成熟して1個の果実となる。しかし1個の花に多数の雌しべが存在することもあり、このような場合、多数の雌しべから1個の果実が形成されることが多い。単果・・単一の子房に由来する果実、集合果・・1つの花の複数の子房に由来する果実。キイチゴやイチゴ (バラ科) が好例。
集散花序 しゅうさんかじょ 仮軸分枝による花のつき方。すなわち,軸の先端の生長点が一度止って花がつき,あらためてそのすぐ下から枝が出て伸長して花をつけ,さらにその下から分枝生長するような形となる有限花序の一つ。
主脈 しゅみゃく 植物の葉の最も太い葉脈。葉身中央を縦に走るものが多い。植物の葉身の中央をたてに貫く太い葉脈で中肋(ちゆうろく)ともいう。
小花 しょうか 個々の花のこと 
鐘形 しょうけい 釣り鐘に似た形。鐘状。 
掌状複葉 しょうじょうふくよう 複葉のうち,小葉が1ヵ所から数個の方向に向って指のように分れ出ているもの。トチノキ,アケビなどにみられる。これはカエデのように切れ込みの深い葉縁が,さらにはなはだしく切れ込んだものとみることができる。
掌状葉 しょうじょうよう 葉の形の一種。葉の先端が5つ以上に分かれている形の葉で、広げた手のひらに似ている。
小穂 しょうすい イネ科やカヤツリグサ科の植物は花らしい形の花をつけず、その代わりに緑色や褐色のまとまった形のものを花序につける。時期が合えばそこから雄蘂や雌蘂が出るのが見え、これが花を含む構造であることがわかる。このようなものを小穂という。
小葉 しょうよう 植物の複葉を構成する個々の葉。シダ植物では羽片と呼ぶ。
植生 しょくせい 地球上の陸地において、ある場所に生育している植物の集団である。地球上の陸地は、砂漠などの極端な乾燥地域や氷河地域を除いて、何らかの植物被覆で覆われている。そこに見られる植物被覆のことを植生という。
唇状 しんじょう くちびるのような形
唇形 しんけい 上下に2深裂して唇状(上唇と下唇)になっている状態。
唇形筒状 しんけいとうじょう 上下に2深裂して唇状(上唇と下唇)になっていて、全花弁がつながり筒形となるもの。
唇弁 しんべん 下側にある花弁が他の面のより大きく、幅広く、花を下から受けるように広がる形になる。この花弁のことを唇弁と言う。 
深裂 しんれつ 葉の形などで、縁が深く切れ込み、中央近くまで達していること。
穂状 すいじょう 穂のような形。無限花序の一。伸長した花軸に柄のない花が穂状につくもの。麦・イノコズチ・オオバコなどにみられる。
穂状花序 すいじょうかじょ 主軸が長く伸び、それに柄のない花が並んでいるもの。オオバコなど。 
星状毛 せいじょうもう  物の葉には種類によって様々な形をした星状毛が発達しています。基本的には乾燥を防ぐ手段として気孔を覆うように発達したものを多く見かけます。葉面を拡大すると星状に毛が生えている状態をいう。
舌状花 ぜつじょうか 基部の構造は筒状花と同じで、花弁の先端が片方に大きく伸びて広がっている点が異なる。花弁の基部の筒状の部分を筒部、先端の広がった部分を舌状部と言う。タンポポなどは、頭花が全て舌状花で構成されているが、ヒマワリなどで見られるように、中心部に筒状花が密集し、周辺に舌状花が並んで飾りとなっているものが多い。舌状花が装飾になっているものでは、舌状花は雌花となっているものが多い。
全縁 ぜんえん 植物の葉の縁(ふち)が滑らかで切れ込みや凹凸のないこと。
線状披針形 せんじょうひしんけい 木の葉の形・・細長く葉柄(ようへい)の対で葉身(ようしん)があり、先端が尖っている 
腺点 せんてん 蜜などの分泌物を出す腺が突起状になったもの。葉の付け根や葉柄に、1mm前後のゴマ粒のようにつくのが普通。多くの樹木の葉では腺体はないが、サクラの仲間など特定の種類だけに見られるので、同定のポイントになる。腺点、蜜腺も似たような意味。
繊毛 せんもう 植物の茎や葉に棘のように生えている毛をいう 
浅裂 せんれつ 浅く切れ込むこと。特に,植物の葉の縁(ふち)に浅い切れ込みのあること。
痩果 そうか 堅果、痩果(そう果)、穎果(えい果)、翼果、双懸果が閉果に相当する。堅果は果皮が堅く種子とはよく分離する性質があるのに対し、痩果は種皮と果皮が密着し分離しにくく、穎果とは種皮と果皮が完全に合着するものをいう。翼果は果皮の一部が発達し果翼となったものである。双懸果は2心皮2室子房からなる果実が成熟して各室ごとに分裂したものである。双懸果は分離果と別に分類することもある。
走出枝 そうしゅつし 地面をはって伸びる蔓(つる)状の枝。サツマイモ・イチゴなどにみられる。匐枝、蔔枝(ふくし)とも書く。
総状 そうじょう ふさのような状態。
総状花序 そうじょうかじょ 主軸が長く伸び、柄のついた花が間隔を開けて着いているもの。フジなど。 
装飾花 そうしょくか 特殊化した花の型である。たとえば一つの花序で周辺部の花のみに花弁が大きく発達している場合に、そのような花をこう呼ぶ。花序全体を目立たせ、訪花動物を誘引する効果があると考えられる。花序の周辺の花では萼片が大きく発達する代わりにそれ以外の要素は不完全となっている[1]。これは生殖器官としての花の機能を失い、訪花動物を誘引するための構造のみが発達しているものであり、これを装飾花という。アジサイの場合、花序を構成する花全てがこの装飾花に変化したものである。この場合、元来の形である装飾花が周辺のみに生じるのを『萼咲き』というのに対して、全てが装飾花になったものを『手まり咲き』と言う。
双子葉 そうしよう 名の通り子葉が2枚である種子植物の群(若干の例外はある)であり、子葉が1枚の単子葉植物と区別される。しかし、それ以外の特徴については、極めて多様であって、共通の特徴を示すことが難しい。強いて言えば、葉脈は網状脈であること、維管束が環状に並んだ真正中心柱を持つことなどがある。
叢生 そうせい 茎や花茎などが,根ぎわから束[たば]のように集まって生ずること。束生[そくせい]。
総苞 そうほう 花序全体の基部を包む苞を総苞という。
総苞片 そうほうへん 花序全体の基部を包む苞を総苞といい、個々の総苞を総苞片という。
草本 そうほん 草本性つる植物 
側生 そくせい 植物の芽・花・根などが茎や根の主軸に対して側方につくこと 
側弁 そくべん スミレなどで上部に上弁、サイドに一対の側弁、下部に舌弁、がある。
側脈 そくみゃく 普通に見掛ける葉の場合(たいていは被子植物)、葉の面全体に筋が走っているのが見られる。これが葉脈。葉脈は葉が茎とつながっている葉柄の部分から始まり、枝分かれしながら葉の先端や縁の方向に狭くなり、所々で融合して網状となる。普通、葉の中央に太いものがあり、その両側に枝分かれして次第に細くなる。中心の太いものを主脈、あるいは中肋(ちゅうろく)と言い、側方の細いものを側脈と言う。時にそれらとは離れて葉脈に似た筋が見られる葉もある。そのような筋は偽脈と言う。
対生 たいせい 十字茎の一節に2個の葉がつくこと
托葉 たくよう 葉柄の両側に伸長した部分。
托葉梢 たくようしょう 葉柄の両側に伸長した部分のこずえ。 
単性 たんせい 両性に対し,一つの同じ性質。ある種の動物で,一方の性のみの子孫を生ずる現象。
単性花 たんせいか 花のタイプで両性花・・雄性器官と雌性器官を両方もつ花。1つの花に雄しべ、雌しべ、子房をもつ。ユリ科、バラ科など多くの花がこの両性花となる。また、完全花という場合もあるが、これは雄しべ、雌しべに加え、花弁と萼をもつ両性花のことを指す。単性花・・雄性器官、または雌性器官のどちらかのみをもつ花のこと。
単葉 たんよう 葉身が深く裂け、葉脈に達すると、葉身はいくつかの部分に分かれてしまう。このような葉を複葉(ふくよう)と呼び、それに対して、葉身がひとつながりの葉を単葉(たんよう)という。
千重咲き ちえざき 千重咲きとは、花弁が重なって咲き、雄しべがない(もしくは、見えない)こと。雄しべのある乙女椿もあるそうで、それは「八重咲きの乙女椿」というのでしょうね。さらに、「千重咲き」の読み方を、3つ見つけました。「ちえざき」「せんじゅざき」「せんえざき」。
稚樹 ちじゅ 若木(わかぎ)。 胸高直径が5 cm以下、高さが30 cm以上。
柱頭 ちゅうとう 雌蕊は基部から先端に向かって、①子房(しぼう)は花柱の下にあるふくれた部分で、胚珠(受精したのちに種子となる)を含む。受精後、発育して果実となる。②花柱(かちゅう)は柱頭と子房をつなぐ細長い部分で、花粉管を胚珠まで伸長させる通路がある。③柱頭(ちゅうとう)は先端の部分にあり、表皮がなく、花粉を受け取るために特化した器官である。ふつう粘着性がある。花柱がなく子房に柱頭が直接乗った形になる種(ケシ科など)もある。
中脈 ちゅうみゃく 葉脈のうち、葉の中央に縦に通っている最も太いもの。中央脈、主脈ともいう。この中脈から派生しているものを側脈[そくみゃく]という。支脈とも云う。更にそこから細かく伸びているものを細脈という。
中肋 ちゅうろく 葉の中央を縦に通っている太い葉脈。主脈。
蝶咲き ちょうざき 側萼片が完全に唇弁化する芸。距もそれぞれの唇弁ごとに形成される。一枚の萼片が唇弁化すれば「二蝶咲き」二枚が両方共唇弁化すれば「三蝶咲き」となる。
丁子咲き ちょうじざき 花の中心の筒状の花びらが香料の丁子の花に似いるので 
頂小葉 ちょうしょうよう 三出複葉の真ん中の葉のこと。 両側の葉→側小葉
頂生 ちょうせい 花などが茎や枝の先端につくこと 
筒状 つつじょう 筒のような形、筒のような形状 
手まり咲き てまりざき 装飾花がボール状に密集したもの 
豆果 とうか 成熟後、果皮が乾燥すると2本の線に沿って縦に裂ける果実で、そのうち一方の線の両側に並んだ種子をだすもの。大部分のマメ科。単一の心皮からなる。莢果(きょうか)とも呼ぶ。
頭花 とうか 個々の花のことを小花(しょうか)と呼び、小花が集まって形成される全体を指して頭花(とうか)、または頭状花(とうじょうか)と呼ぶ。
筒状 とうじょう 筒のような形、筒のような形状
筒状花 とうじょうか 花弁が筒状になったもののことで、ヒマワリやガーベラの中心の部分に集中しているのがそれであり、真ん中に集まっているものが多い。花の構造としては、まず基部に子房がある。子房の先端から花弁が出るが、その周辺には往々にして毛が並んでいる。これを冠毛(かんもう)と言う。これは(がく)に当たるものである。花弁は基部近くは細く、これを狭筒部と言う。先端の方で大きく広がる場合、広筒部と呼ぶ。筒状花は、先端が五つに分かれているものが多いが、たいていの場合、それはごく小さく、集まっているのを見ても、花弁の存在に気が付かないようなものが多い。しかし、その部分がよく発達し、装飾的になっているものもある。ヤグルマギクでは、やぐるま形の小花の周辺の小花は花弁の上半分がラッパ状に大きく広がって目を引くようになっている。また、アザミやコウヤボウキなどでは、先端の分かれた花弁が長く伸びて、目立つようになる。花弁の中心からは雌しべが抜き出て、その周辺には雄しべ五本が互いにくっついて取り巻いている。
頭状花序 とうじょうかじょ 主としてキク科の花に見られる花序である。多数の花が集まって、一つの花の形を作るものである。多数の花が集まって、一つの花の形を作るものである。頭状花序においては、特殊な花序であり、個々の花は縮小されて花序の部品になっているため、各部分に特殊な名称がある。ここではキク科の花について説明する。個々の花のことを小花(しょうか)と呼び、小花が集まって形成される全体を指して頭花(とうか)、または頭状花(とうじょうか)と呼ぶ。花茎の先端部は、平らになっていて、その表面に小花が並ぶ。この平らな部分を花床という。花床の上の、小花の間には、鱗片がはえているものもある。花床の周辺には萼のような構造が並んで、内部の小花を囲んでいるが、これを総苞片(そうほうへん)という。キク科の花では、小花には大きくは二つの形がある。一つは花びらの基部が細い筒となり、先端部が五つに割れて星形になったもので、これを筒状花(つつじょうか)あるいは管状花(かんじょうか)という。もう一つは、花びらの基部がやはり細い筒となるが、その先は一つの方向に向けて、幅広い平坦な広がりを作るもので、これを舌状花(ぜつじょうか)という。
倒楕円形 とうだえんけい 楕円形の葉で、葉柄側に細くなっている状態。
藤本 とうほん 木本性つる植物 
倒卵形 とうらんけい 卵を逆さにした形。植物の葉などで先の方が丸く広く,下の方がすぼまった形。
内頴 ないえい  
軟針 なんしん  
肉穂花序 にくすいかじょ 穂状花序の特殊化したもの。多肉な花軸の周囲に柄のない花が多数密生するもの 
二段咲き にじゅうざき 通常の花弁の内側にもう一列の花弁が生じるもの 
のぎ コメ、ムギなどイネ科の植物の小穂を構成する鱗片(穎)の先端にある棘状の突起のこと。
芒状 のぎじょう 芒(のぎ、「ぼう」とも)は、コメ、ムギなどイネ科の植物の小穂を構成する鱗片(穎)の先端にある棘状の突起のこと。
鋸葉 のこぎりば 植物の葉や花弁の縁にある鋸の歯のようなぎざぎざの切り込み。葉の縁がギザギザのもの(鋸歯縁)、そうでないもの(全縁)
胚珠 はいしゅ 種子植物の種子になる部分である。
卵細胞を内蔵し、受粉の時は花粉から花粉管が胚珠の内部へと伸び、
花粉内部の精細胞が胚珠内部の卵細胞と受精する。
杯状 はいじょう 椀状の総苞 (杯状体) に包まれている状態。
波状縁 はじょうえん 葉の縁は波状である
葉の形 はのかたち a:針形、
b:線形、
c:広線形、
d:線状披針(ひしん)形、
e:披針形、
f:広披針形、
g:倒披針形、
h:楕円形、
i:卵形、
j:倒卵形、
k:円形、
l:心形(ハート形)、
m:ほこ形、
n:やじり形
バラ咲き ばらざき バラの花束のように咲きます 
斑紋 はんもん 色の斑点
披針形 ひしんけい 先のとがった,平たく細長い形。笹の葉のような形 。植物の葉の形についていう。
一重咲き ひとえざき 花びらが重なり合っていない状態。 
副花冠 ふくかかん 花びらの内側にある弁状の付属物。スイセンなどにみられる。副冠。 
複散房状 ふくさんぼうじょう 複合花序(ふくごうかじょ)のひとつ。複数の散房花序[さんぼうかじょ]が散房状に集まったもの。
蔔枝 ふくし 地面をはって伸びる蔓(つる)状の枝。サツマイモ・イチゴなどにみられる。匐枝。匍匐茎(ほふくけい)。走出枝(そうしゅつし)ともいう。
複色 ふくしょく 本来は 花弁の表と裏で色が違うことを意味します。バイカラーともいいます。また、花の中央と、周囲で色が違う場合は[覆輪]といい、縞模様などが複雑に交るものは[]、あるいは[絞り]という。
複総状花序 ふくそうじょうかじょ 無限花序の一。花軸が分岐して、各枝が総状花序となるもの。イネ・ナンテンなどにみられる。
複葉 ふくよう 葉身が深く裂け、葉脈に達すると、葉身はいくつかの部分に分かれてしまう。このような葉を複葉(ふくよう)と呼び、それに対して、葉身がひとつながりの葉を単葉(たんよう)という。
覆輪 ふくりん 花びらや葉の、外縁部分が地と違う色で縁どられているもののこと 
ブロッチ ぶろっち 花の中央に円形に現れる色の模様。パンジーやポピー、ガザニアなどによく見られる
閉鎖花 へいさか 一般に花は開花した後,受粉,受精し実と種子になるが,中には閉じたまま自家受粉し実となるものがあり,このような花を閉鎖花という。閉鎖花の要因は不明だが,環境条件の悪化に対する適応性をもつものと思われる。スミレ類には美しく開花する花と,白っぽく小さい閉鎖花とがある。この閉鎖花の萼の中では花弁は小さくなり,おしべは5本のうち2本だけが発達し,しかも葯はめしべの柱頭に密着していて,確実に受粉され,ほとんどすべての閉鎖花が実になり,正常な花より結果率もよい。
ほう 花や花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことをいう。苞葉ともいう。また個々の苞を苞片という。
房状 ぼうじょう 1つ1つの塊が丸いこと。丸くまとまり、ころころっとした感じになったもの。
包葉 ほうよう 苞(ほう)とは、植物用語の一つで、花や花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことをいう。苞葉ともいう。また個々の苞を苞片という。
牡丹咲き ぼたんざき 八重咲きの花心部が乱れたもので、雄しべは数個に分割。
花芯部でトジ弁や旗弁と入り混じっている。
欧米などで最も人気のある花形の1つ。
密錐花序 みっすいかじょ 2出集散花序が総状に配列したもの。  
木本 もくほん 木本性つる植物 
八重咲き やえざき 花びらが幾重にも重なったもの 
やく  雄しべの一部で,花粉をつくる器官。被子植物では花糸の先端に生じ,二個の花粉囊(のう)からなる。雄蕊は花粉を入れる袋状の葯(やく)と葯を支える花糸(かし)という部分で構成される。
油点 ゆてん 細胞間隙に油滴が満ちて透明に見える小点。ミカン科やオトギリソウ科などの葉に見られる。
葉腋 ようえき 植物の葉が茎に付着する部分で,芽ができるところ。植物の茎で、葉の付け根の内側部分のこと。 ここから脇芽が出ることが多い。 葉腋から 出る芽は、腋芽(えきが)ともいわれている。 
葉縁 ようえん 葉のふちの様子は大きく分けて以下の2種類があります.1つは葉のふちの様子がのこぎりの歯のようにギザギザになっているものを鋸歯縁[きょしえん]といい, このギザギザを鋸歯(きょし)と言います. 鋸歯は手で触ってみなければ分からないほど低いものから,波状のものや,歯牙状, 欠刻状,トゲ状,針状のものなど,いろいろあります.もう1つは葉のふちにギザギザの無いものを全縁と言います.
葉鞘 ようしょう 葉の基部が鞘(さや)状になり、茎を包む部分。稲・カヤツリグサなどにみられる。
洋杯形 ようはいけい カップ状の形のこと。
葉柄 ようへい 植物において葉と茎を接続している小さな柄である。通常は茎と同じ内部構造を持つ。 
葉身 ようしん 葉の主要部分。表皮と葉肉と葉脈とから成り,一般に扁平な形をしている。葉の平らな部分をさしていう。完全葉と称されるものは葉身,葉柄,托葉から成る。葉柄が発達しなかったり,托葉が欠けるか,あっても早期に脱落するものでは,葉が葉身だけから成ることもある。葉片ともいう。
葉脈 ようみゃく 葉に見られる、樹枝状、あるいは網目状の構造の事。その内部には維管束が通っており、茎の維管束と連結して水や養分を供給し、デンプンなどの合成産物を運ぶ通路となっている。
翼果 よくか 果皮の一部が平らな翼状に発達した果実。
リップ りっぷ 下向きに付くよく目立つ花びら、本来1輪に1枚付く 
竜骨弁 りゅうこつべん マメ科のほとんどは左右対称の蝶形花をつけます。上の花弁を「旗弁」、左右の花弁を「翼弁」、下の2個の花弁を「竜骨弁」(舟弁)と呼びます。雄しべと雌しべは竜骨弁に包まれています。
りょう かどだっている
両性花 りょうせいか 一つの花に雄しべと雌しべをもつ花。桜・アブラナなど被子植物に普通にみられる。
輪生状 りんせいじょう 茎の一つの節に葉が三枚以上つく葉序。葉や花は、茎に沿って生じるが、同じ高さからは一つずつ出るものが多く、これを互生と言う。それに対して、同じ水準に向き合うように二つを生じるのを対生と言う。輪生は、これに似ているが、三つ以上を輪のような配列で生じるもののことである。対生は茎に対して向かい合ってつくが、輪生ではその数に応じてほぼ茎の周囲を等分にするようにつくのが普通である。
鱗片 りんぺん うろこの一片。また、うろこ状のものの細片。植物体の表面などに生ずるうろこ状じょうのものをいう。
裂片 れつへん 分裂葉の切れ込みが入った部分のこと。葉でなくても、花びらの場合なども裂片という。「れっぺん」とも読む。
ロゼッタ状 ろぜった 元来はバラの花から由来する言葉で、八重咲きのバラの花びらのような配列を現す言葉である。 
矮性 わいせい 近縁の生物の一般的な大きさよりも小形なまま成熟する性質を指す 
































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