ツバキ科ツバキ属の常緑小高木。高さ5〜10m。縁に細鋸歯があって、両面の主脈[しゅみゃく]上に毛がある。10〜12月、枝の先に白色5弁、径5〜7cmの花を開く。シノノメは淡紅色半八重咲きで香りがよく、花弁は10〜15枚で、径12〜15cmの極大輪である。フジノミネは径6〜8cmの白色八重咲きで、花弁は25〜30枚ある。カンツバキは関西地方でシシガシラとよんでいる品種群で、紅色八重咲きの小輪の花が11月下旬から2月に開く。この品種群にはタチカンツバキの名をもつカンジロウや、ショウワノサカエがある。ハルサザンカはツバキとサザンカの中間的な性質をもつ品種群で12月から3月にかけて花を開く。この群のサンダンカは花の中に花が重なり、二段、三段咲きになり、ヤマトニシキ、ヒリュウなど約30品種が知られている。野生の個体の花の色は部分的に淡い桃色を交えた白であるのに対し、植栽される園芸品種の花の色は赤や、白や、ピンクなど様々である。サザンカには多くの栽培品種があり、花の時期や花形などで3つの群(サザンカ群、カンツバキ群、ハルサザンカ群)に分けるのが一般的である。サザンカ群以外はツバキとの交雑である。※ref・・サザンカの種類 |